活字中毒の溺れる様の記

これは、よくいる活字中毒者が溺れ死ぬまでの記録である……なわけない(笑)

演劇

いやぁ演劇ってホント、いいものですねえ

モナカ興業『木をめぐる抽象』を見に行きました。 4人の女性の、フラストレーション、というか、抱えている悩みを描いた作品、というべきでしょうか。 秀逸なのは、人間関係のつながりをうまく表現しているところです。 登場人物の関係性を徐々に明らかにし…

別役のある風景

やっぱり別役実は面白いですねえ。 今日、知り合いの公演を見に行ったのですが、別役の脚本はやっぱり面白い。 何が面白いって、人間関係の妙をついたところが面白い。 『壊れた風景』は、道の途中で人々が繰り広げる何気ない光景なのですが、話が微妙にかみ…

楽園は福音書になれるのか

劇場情報 - フジテレビ“ノイタミナ” TVアニメ 東のエデン 映画『東のエデン Eden of The East』を見に行きました! いやぁ、JUIZのキャラが素晴らしいですね。担当するセレソンによってキャラが変わっています。とくにNo.6のJUIZは……(劇場をご覧ください)…

べ、べつにアンタのためなんかじゃないからね

とか、ツンデレっぽくしてみましたが、題名に意味はなし。 ふと、演劇の失敗要因の一つが、時空の使い方ではないかと思ったわけです。 演劇独自の表現として、途端に時間と空間を超えることができる表現があります。 Aという人が振り返ったら、回想シーンに…

基礎基本を考えることが基礎基本

何事も基礎基本が大事です。 予備校職員という職業柄、生徒には基礎基本の徹底を指導しています。 英語なら単語・熟語、数学なら解法どおりに解けること、日本史・世界史なら古代から現代までの流れを抑えることです。 成績が上がらない生徒というのは、まず…

なんなんだかなぁ、もう

だから演劇は面白い! (小学館101新書 50)作者: 北村明子出版社/メーカー: 小学館発売日: 2009/10/01メディア: 単行本購入: 6人 クリック: 26回この商品を含むブログ (9件) を見る 演劇って、ホントいいものですよねえ。 演劇はほかのメディアにはない、観客…

言葉の身体

中庭の出来事 (新潮文庫)作者: 恩田陸出版社/メーカー: 新潮社発売日: 2009/07/28メディア: 文庫 クリック: 19回この商品を含むブログ (70件) を見る 相変わらず恩田陸は面白いですね。 しかし、ただそれだけでは芸がないので、演劇の話だけに少し芸のある話…

ここにない、カタチを

自分はどんな演劇をしたいのか。 それを、自分が考えている脚本から客観的に分析してしました。 これまで考えたのは、言葉が通じないカップルの物語、互いの思惑が衝突する3人の物語です。 そして、今考えているのは、言葉のない演劇。 部屋の中に一組の男…

所詮は見た目なんでしょ

ホンモノの思考力―口ぐせで鍛える論理の技術 (集英社新書)作者: 樋口裕一出版社/メーカー: 集英社発売日: 2003/07メディア: 新書購入: 4人 クリック: 17回この商品を含むブログ (40件) を見る 『ホンモノの思考力』を読んで、やはり「型」というのは大事なの…

劇とは激か

最近、ふと思うことは、本当の演劇とは「1時間ただ立っているだけで舞台が成立すること」ではないか、ということです。 確かに、台詞を話すこと、動くことも演劇ですし、そこから何かを伝えようとしています。しかし、同時に何もしないこと、何もないことで…

雨にも負けず(って、土砂降りやん)

ドラムスKO!『G.G.』 久しぶりに、演劇を見ました。 前回、『佐藤研』を見て、今回も科学ネタとのことだったので見に行ったのですが……。 正直がっかりでした。 『佐藤研』での観客の巻き込み方が一切無く、普通に舞台が進行していました。 役者は1時…

演劇バカたちの日

別役実「虫たちの日」(『バカボンのパパなのだ』収録)は求めていた作品に最も近い形です。 今までの戯曲は何かが起こる、つまりストーリーが存在するものか、それに対するアンチテーゼとして何も起こらない物語でした。 確かに、ストーリーのあるものは分…

北京、ハルビン、東京

今日、京劇『ムーラン』を観ました。 ディズニーの『ムーラン』を京劇にしたようなものだそうです。 実は、京劇をよく分かっていません。いわゆる歌劇の一種のようですが、ミュージカルに近い気がします。 当然、全編中国語だったので、よく分からなかったの…

日常を観察する力

現代演劇とは〈都市の祝祭〉である、という考え方がある。 この考えの根底には、演劇とは本来祭り(あるいは呪術)から発生した事実がある。それが都市での祝祭という非日常空間である、という考えを生んだ。 しかし、私はそうは考えない。 確かに非日常空間…