- 作者: 大崎梢
- 出版社/メーカー: 東京創元社
- 発売日: 2010/03/11
- メディア: 文庫
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毎回、きちっとしたミステリを書いてきますね。
でも、そろそろ本屋ネタは尽きてきた、という感じ。
確かに、本屋という空間は本読みにはなじみ深いので親近感がわきます。
しかし、本屋という空間に限定しすぎるとネタにも限界が来ます。
もっと幅を広げて取り次ぎや出版社もそうですし、本屋と関係のない話を入れてもいいのかな。
特に今回は短編集ですから、よりその思いが強くありました。
このままだと尻つぼみに終わっていきそうな気がしてなりません。
- 作者: 濱野京子
- 出版社/メーカー: ポプラ社
- 発売日: 2010/03/09
- メディア: ペーパーバック
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ううん。なんかバブル崩壊後のトレンディドラマって感じ。
山手線沿線の風景をちりばめている点については感心しましたが、ストーリー自体はううん……。
せっかく男と女の関係じゃない感じを出せていると思ったんですが、最後はくっつくわけですか。
ストーリー自体にひねりがないので、そこで安易なハッピーエンドを出されると、どうもよろしくない。
ハッピーエンドでいいんですけど、恋愛以外になかったんですかねえ。
なんかこう、すっごいありきたり。
確かに「そこはかとなく悲しい」という感覚は共感できます。
この作品で唯一と言っていいほど秀逸な表現でした。
でも、そこまでです。
ほかの表現は対して面白くないし、人物像もバブルの残り香を感じさせる人物像です。
最後のメールのやりとりなんて、まさにそう。
バブル世代的表現。
お前はカンチか!
正直、ゼロ年代は共感できるのか。
共感できるのはバブルを体験し、春過ぎた中年たちじゃないの?