- 作者: 柴村仁,也
- 出版社/メーカー: アスキーメディアワークス
- 発売日: 2010/02/25
- メディア: 文庫
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「こうして言葉にしてみると……すごく陳腐だ。笑っていいよ」
「笑わないよ。笑っていいことじゃないだろう」
あなたがそう言ってくれたから、私はここにいる−−あなたのそばは、呼吸がしやすい。ここにいれば、私は安らかだった。だから私は、あなたのために絵を描こう。
夏休み、一人の少女が校舎の四階から飛び降り自殺した。そのわけを探る二人の少年。一人は、全てがうまくいかず鬱々としている受験生。もう一人は。何を考えているかよく分からない”変人”。そんな二人が導き出した真実は……。
正直、何かを期待して買ったわけではありません。
むしろ、期待せずに買いました。
じゃあ、なんで買ったんだというと、昔考えていた小説のプロットに似ていたからです。
自殺した少女。少女の死の真相。それを巡るものたちの物語。
だけど、本当にがっかりです。想像以上につまらなくて。
いつから電撃文庫はケータイ小説に鞍替えしたのでしょう。
というか、ラノベ出身者はケータイ小説の影響を受けすぎ。悲劇であれば何でも人が喜ぶと思ったら大間違いです。
せめて方向性をメフィストにしてくれたら、まだ面白いのに。
ちなみに。
誤解のないようにいっておきますが、自分のプロットが似ていたからといって、「俺ってプロと同じじゃん」とは思っていません。
以前にも書いていたように、ネタなんて多かれ少なかれ誰かが同じようなことを考えてしまうものです。
その中でそのネタを形にし、高いクオリティにした人間がプロになれるのです。
だから、ネタを考えた人は早くそれを形にして世に出すべきです。あなたのネタはあなたしか考えつかないものではなく、すぐに誰かが考えついてしまうネタだからです。
むしろ、そのクオリティがどれだけ高いかが、あなたの才能というべきものでしょう。
今日は無条件に面白い作品には出会えませんでした。