- 作者: クリス・アンダーソン,小林弘人,高橋則明
- 出版社/メーカー: 日本放送出版協会
- 発売日: 2009/11/21
- メディア: ハードカバー
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フリーダム!
……なんて、お笑い芸人がいた気がします。
それはさておき。
「ロングテール」の作者が、インターネット時代の新しい経済を語った書です。
ネット経済のあらゆるものは無料(フリー)になる、と説いています。
それ自体は新しい概念ではないのですが、フリーの仕方によっては利益を生むことができると説明しているところに面白みがあります。
どういうことかといえば、本書でも例をあげていますが、音楽の場合、データでの販売はコピーが横行し、それ自体では利益を上げることはできません。
しかし、それは同時に知名度や人気を上げてくれます。
本来であれば買わなかったであろう人たちに局が伝わることで、ファンをより多く作ることができるのです。
それによって、アーティストはライブや関連商品で利益を出すことができる、というものです。
つまり、フリーによって評価や知名度を上げることで、別なもので利益を上げることがこれからのビット経済だというのです。
これは面白い示唆です。
ただ残念なことに、それを体系化できていない現状があります。
今後の課題は、フリーという流れをどう生かしていくか、ということでしょう。
- 作者: 山脇直司
- 出版社/メーカー: 筑摩書房
- 発売日: 2009/12
- メディア: 新書
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以前に読んだ気がするんですが……。
でも、2009年12月発行ですか。
というような、近代思想史を扱った本書。
これまでの現実社会とは隔絶されたイメージを持つ哲学をどう社会に関連付けるか、そこに苦心しています。
そもそも哲学・思想のない社会は存在しません。
何らかの人の意志が介在しているからです。それを体系化したのが哲学と言えるでしょう。
面白い内容だとは思うのですが、いまいち初心者には難しい内容です。
もう少し噛み砕いた内容だと、もっと多くの人に受け入れられるんですが。