何があったのでしょうか

「え？　キミ、ホントにあの○○さんなの……？」

モノレールねこ (文春文庫)

と疑いたくなってしまう本作。
本当にあなたは加納朋子ですか？

いや、違う。私の愛した朋子はこんなんじゃない！！（笑）

なんでしょう。久しぶりに同窓会で会った憧れのあの人、みたいな？
『モノレールねこ』は加納朋子が得意とする短編なのですが、「日常の謎」とは少し違います。
異色といえば異色ですが。

かろうじて加納朋子的だと思ったのは、表題の「モノレールねこ」と「セイムタイム・ネクストイヤー」だけです。
ほかの短編はメフィストやライトノベル系の作家のようなんですよね。
なんか人物造形が甘いというか、類型化してしまっているというか。
加納朋子の持ち味である「日常の謎」と「ファンタジー」がまったくありません。

ちょっと衝撃です。
ほんと、こんなの朋子じゃない（笑）。