活字中毒の溺れる様の記

これは、よくいる活字中毒者が溺れ死ぬまでの記録である……なわけない(笑)

あるべき姿

松屋の牛丼を食べながら、誠意のない企業はダメなんだな、と再認識。


日本でいちばん大切にしたい会社

日本でいちばん大切にしたい会社


確かに、企業は利益を求めます。
それは間違っていないし、企業の基本スタイルであることは間違いありません。


しかし、「何のため」に利益を求めるかが重要ではないでしょうか。
今の多くの企業のような利益のために利益を求めるスタイルはいずれ破たんをきたします。
薄利多売の商売に顕著ですが、安売りをするがゆえに満足感のないサービスを提供しています。
それは企業としてどうなのでしょうか。


本書に出てくる企業はまったく違います。
「社会のために役に立とう」と本気で考えている企業ばかりです。
私もお世話になっているダストレスチョークでおなじみの「日本理化学工業株式会社」もその一つです。
なんと社員の70%が障害者の企業です。
その始まりは50年ほど前に2人の障害者を雇用したことが始まりです。
最初は困惑していた社長でしたが、働く喜びに満ちた2人を見て、採用することを決めたそうです。素晴らしいのが社員です。最初は1週間の職業体験という条件で働いていた彼女らを、「自分たちが支えるから雇ってほしい」と懇願したことです。
社長も素晴らしいですが、社員も素晴らしい。
また、その時の1人はいまでも同社で働いているそうです。


ほかにも素晴らしい企業がいくつも紹介されています。
共通することが2つあります。
ひとつは自分の仕事に誇りを持っていること。
自分の仕事が社会の役に立っているという誇りを持って、ナンバーワンではなくオンリーワンであろうとする精神です。
ナンバーワンであろうとすると、他を蹴落としたり、社員や顧客の利益ではなく企業の利益を優先させます。結果、利益を上げてもそれは一時的なものでしかありません。


もう一つは社員が素晴らしいこと。
先述の日本理化学工業株式会社はもちろん、伊那食品工業株式会社中村ブレイス株式会社など社員が生き生きとし、社会に貢献しよう地元に貢献しようとする企業は必然素晴らしい会社です。
企業はやはり人なのだな、と強く思いました。


繰り返し言います。
企業は利益を追求する組織です。
しかし、なんのために利益を追求するのか、そこが明確ではない企業はただ利益のみを追求する、ダメな企業です。


世の中が、こんな企業ばかりであれば日本も安泰なのでしょうね。