活字中毒の溺れる様の記

これは、よくいる活字中毒者が溺れ死ぬまでの記録である……なわけない(笑)

受験の明日はどっちだ

これを知らずに塾には通うな! (CHALLENGE & SUCCESS)

これを知らずに塾には通うな! (CHALLENGE & SUCCESS)


今井宏先生は受験界では言わずと知れた名講師です。
代々木、駿台、河合の大手三校でトップ講師を務め、現在は東進で活躍されています。
そんな先生が塾業界の流言飛語を吹き飛ばすために書いた一冊……


という感じの本です。
言っていることは至極真っ当ですし、「当たり前」のことです。
しかし、受験生には、その「当たり前」のことが通じないことが多々あります。
それは受験をよく知りもしない同級生が塾・予備校で仕入れた情報を、まことしやかに流すのが大きな原因でしょう。
受験生は得てして、プロの言葉よりも同級生の言葉や学校の先生の言葉を信じます。
まあ、プロ自身にもどうしようもないプロもいるんですが。


ただ、目に付いたのは映像授業を絶賛し、確認テストの必要性を主張し、単科講座こそが実力講師の講座としているところが、東進の営業的にも思えます。
それは仕方ないと言えば仕方ありませんが。


しかし、それ以外は非常に真っ当な発言ばかりです。
基礎基本の徹底、勉強量の必要性、復習の重要さ、そして本番でのマクロな視点と本当に当たり前のことばかり。
だけど、本当に重要なことばかり。
受験にはアクロバチックな技術も、気合いだけのミラクルもいりません。


最後に今井先生が「採点基準の公表」をおっしゃっていますが、まさにその通りだと思います。
学校側にも言い分はあると思いますが、この採点基準の曖昧さが流言飛語、デマを生む最大の要因です。
いっそ過去問題の模範解答を公表してくれたら、受験生も講師も納得するはずです。
それは本当に思います。


受験生はぜひとも、流言飛語に惑わされず、地道な努力こそが合格への最短ルートだと知って下さい。