活字中毒の溺れる様の記

これは、よくいる活字中毒者が溺れ死ぬまでの記録である……なわけない(笑)

病んでいるときはよんで下さい

はるがいったら (集英社文庫)

はるがいったら (集英社文庫)


『はるがいったら』
第18回小説すばる新人賞受賞作品。
いかにも集英社が好きそうな「いろいろあるけれど、私は元気です」系の作品です(なんじゃ、そりゃ)。


けっして嫌いではないですが、それほど面白いとも感じないですね。
確かに、イヌの介護はリアルで、おそらく作者自身経験があるのだろうな、と思い、その描写が選考委員にうけたのだと思います。
しかし、作品自体は結構陳腐な印象を受けます。
結局、行か園どちらの物語なのか分からないですし(おそらく両方なのだと思いますが)。


面白かったのはラストシーン。
不倫相手に園が「バイバイ」と言ったシーンくらいですかね。
不倫相手が、園の言葉の真意を気付くシーンです。
ここは、「おっ」と思いましたが、それくらいですね。


おとなの小論文教室。 (河出文庫)

おとなの小論文教室。 (河出文庫)


こちらは山田ズーニーさんが「ほぼ日刊イトイ新聞」にて掲載されていたものを抜粋した本です。
小論文、というより生き方教室? というか、ズーニーさんの人生振り返り?
ズーニーさんの小論文講座そのものは非常に面白く、実に参考になります。
「アタシの生きてきた人生はこうだっ」
という内容です。
「アタシは大丈夫だから、アンタも大丈夫だよ」
という他人へのメッセージといえるでしょう。


こんな作品ばかり読んでいるなんて、病んでいるんですかね、私は。
まあ、そこそこです。