- 作者: 大場つぐみ,小畑健
- 出版社/メーカー: 集英社
- 発売日: 2009/01/05
- メディア: コミック
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漫画界をえぐるすごい作品が出てきました。それもジャンプから。
確かに、漫画家なんてばくち打ちみたいなものです。それは作家も変わりませんが。
そこで生きる人達がどういう風に生きているのか。
漫画界というものがどういう構造なのか。よく描いたものだと感心します。
しかし、好きになった女の子が声優になりたい、ましてやその母親が死んだ叔父の初恋の人、というのは、いささかやりすぎな気もします。
しかも、死んだ叔父の仕事場がいきなり与えられるなど、ちょっと突飛な気もします。
ただ、仕事場が与えられることに関しては、そうしないとマンガとして面白くない、という現実的な問題があるのでしょうが。
第1巻をみて、突っ込みたいところはいろいろあるのですが、しかし、意欲的な作品であることに違いはありません。
ストーリー自体はジャンプ的であっても(苦笑)。
この作品を見て思ったことは、2世が育つのは環境だな、ということです。
漫画家の2世は聞いたことはありませんが、政治家・芸能人・ミュージシャンなど2世は非常に多いです。彼らが親と同じ職業を選ぶのは、いくつのか理由があるにしろ、最大の理由は環境でしょう。
そういう環境にあるからこそ、彼らは無自覚にその職業になろうとします。だから、2世が多いのでしょう。
問題は彼らが面白いかどうか、というところでしょう。
この作品の主人公もまた2世の範疇に入ります。環境が彼をマンガに吸い寄せたわけですから、その才能というものは本来であればいかがなものか。
マンガなので、才能はあるのでしょうが。
面白いけど、ご都合主義だな、とも思うわけです。