大塚英志『キャラクターメーカー』(アスキー新書)を読みました。
キャラクターメーカー―6つの理論とワークショップで学ぶ「つくり方」 (アスキー新書)
- 作者: 大塚英志
- 出版社/メーカー: アスキーメディアワークス
- 発売日: 2008/04
- メディア: 新書
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この中で彼はキャラは属性の組み合わせとし、記号論の再評価を行っています。今時にいうならアバターである、と言っています。
さらに、それぞれの役割に「ライナスの毛布」「聖痕」「影」を与え、神話学的ストーリー論を展開しています。
彼の主張に反対の人もいると思いますが、私自身は賛同的です。
少なからずキャラは属性の組み合わせですし、それぞれのキャラには意味づけが行われてしかるべきです。もちろんストーリーも雛型が存在しますし、それらを組み合わせることによって作品が生み出されることは間違いありません。
ただし、それは作品の最低限を保証する方法論であるとも考えています。世間が言うオリジナリティや個性という言葉には反対的ですが、少なくともそれを前面に押し出そうとする作品は整合性がとれません。大塚氏的な方法論を用いることで、ストーリーやキャラに整合性が持てると考えています。
だからこそ、こういう方法論は積極的に参考にすべきです。
しかし、それだけでは近年の演劇のように方法論が目的になってしまいます。そこが出発点でそこから何をするかが「オリジナリティ」だと思うのです。
それができている作品は非常に少ないですが。