つくづく日本の高等教育の国語は最低だな、と思います。
国語教育の中でも、小説の読解です。
小中校の国語教育は仕方ない部分もあります。しかし、高校になって小説の正解が一つしかないってどういうことでしょう。妥当な解答はあるものの、多様な解釈こそが小説の面白味です。しかも、「○○は何を意味しているか」みたいな幼稚な教育がまかり通っている時点でお笑いです。
むしろ、高等教育なら評論文の読解を中心にすえるべきです。
論理展開された文章をいかにスムーズに読みこなせるかが重要です。新聞しかり、新書しかり、世の評論しかり、それらを読みこなして理解する能力が求められている世の中です。
小説は独自の解釈で充分です。高校の国語は、教師の独自解釈の講釈に過ぎません。それって教育といえるのでしょうか。小説の多義性に焦点を当て、「こういう解釈が妥当だが、こういう見方からこういう解釈も可能」と説明することの方がよっぽど意味があります。あるいは、小説の構造解釈ですね。
そういうことができないから、高校生の国語離れが言われるんですよね。
意味のない、つまらない授業はやめてほしいものです。
