活字中毒の溺れる様の記

これは、よくいる活字中毒者が溺れ死ぬまでの記録である……なわけない(笑)

まとまりのない日常

舞妓Haaaan!!!』『父親たちの星条旗』を見ました。
本当は『硫黄島からの手紙』も見たかったのですが、パソコンがDVDを読み込んでくれないので今日は断念。


阿部サダヲ、あのテンションは恐るべし。
しかし、ほかの役者が普通の演技をしているので、彼だけが浮いている状況に。やるなら大人計画ばりに、行くとこまで行かないと。前半のはっちゃけぶりと後半のシリアスのギャップは効果的でした。ですが、ラストはどうしようもないほど普通の終わり方でした。
あれはいけません。
あれだけはっちゃけたのだから、ラストもはっちゃけないと面白くないです。
監督か脚本のうまくまとめよ感が出ていた気もします。


父親たちの星条旗』はテーマ自体は面白いし、アメリカ側の戦争論理を浮き彫りにする演出でした。
しかし、カットバックが多すぎて、何が何やら。最終的に話は繋がるのですが、観客をどういう方向に持っていきたいのかが分かりません。三人の旗揚げ後を時系列に沿って追いかけ、その合間にフラッシュバックのように戦場のシーンが出てくるのなら、それに徹底すべきです。
逆にインタビュー形式に則るなら、テーマごとエピソードごとにまとめて、分かりやすい形で物語を展開すべきでしょう。
「たった一枚の写真で変わったけれど、実は周囲には知られていない悲劇がある」ということを言いたいのでしょう。その写真は英雄ではなく、戦争の愚かさを示しているだけに過ぎないわけです。
クリント・イーストウッド監督の作品の傾向として、人間の内面を描こうとしているのだけれど、あまりに回りくどいことがあります。内面をどのようにすっきりと描けるか、そこが問題でしょう。
ただ、『ダーティー・ハリー』の彼が単純なアクションを撮らないのは素晴らしいと思います。


さて、明日は○○YAに行って、DVDを取り替えてもらわないと(苦笑)。