活字中毒の溺れる様の記

これは、よくいる活字中毒者が溺れ死ぬまでの記録である……なわけない(笑)

琴線に触れた言葉

今日の読売新聞に、こんな言葉が載っていました。
「若い時はまじめに頑張るから観客が圧倒される。でも、病気になり、一生懸命やっていた体の中の硬い物が抜けたんだね。無というか空というか、こちが何かを捨てた時、お客さんが舞台に入って来られる」


読売新聞1面「生きる宝(中)」の中の、宝生流能楽師の三川泉さんの言葉です。
この言葉はすべての芸事に通じる言葉です。
確かに一生懸命さは大事ですが、何かに拘泥している段階ではお客さんはこちらへやってこられない。それを捨てた時にはじめてお客さんも舞台に上がれるんだと思います。


実はとても簡単なことですが、実際にはとても難しいことです。まず、自分が拘泥している何かに気付かなければなりません。そして、それを捨てることができなければいけません。
人間はそれがなかなかできないものです。


自分も演劇をやっている身としては、身につまされる言葉です。