活字中毒の溺れる様の記

これは、よくいる活字中毒者が溺れ死ぬまでの記録である……なわけない(笑)

諸君、力が欲しいかね?

力は悪か。


少しそのことについて考えてみます。
力の種類はさまざまです。知力・体力・権力……形はちがえど、つまりは指向性を持ったエネルギーのことです。


私は力は極力所有はしても行使するべきではない、と考えています。核兵器と同じで、所有する時点で抑止力(権威)が生まれ、使った時点で力が持つ権限をすべて失ってしまいます。
力を持った時点で、そこに義務が生まれます。拘束といってもいいかも知れません。
それは武士や騎士が権力や武力を持つ代わりに、民衆を守らなければならない、といったことに近い気がします。


現実には、力を持ったら何をしてもよい、と考えがちです。特に権力はそう思わせるだけの力があります。
つまり、所有する人間の目的によるわけです。
力を所有する人間が自分のために使えば、それは暴力ですし、他人のために使えば、それは正義です。何のために使うのか、目的こそが重要なファクタなのです。


力そのものはエネルギーにすぎません。
問題は所有する人間がどのベクトルへ向かおうとするか、ということです。
しかしながら、人間は弱い。だから、力によって自分を守ろうとします。思い通りにしようとします。そのことが、力は悪、とさせてしまうのでしょう。


いくら外殻を強くしても、中身が脆ければ何の意味もない。
力には意思も、意味もないのですから。


とはいうものの、力を持ったらどうなるのか、それは分からないのがイヤですね。