活字中毒の溺れる様の記

これは、よくいる活字中毒者が溺れ死ぬまでの記録である……なわけない(笑)

思うところはいろいろとありまして

追想五断章 (集英社文庫)

追想五断章 (集英社文庫)

最近、アニメ『氷菓』で有名な米澤氏(有名でもないけど)。
その最新作である本作はリドリーストーリーを駆使してミステリを生み出している。


と、堅苦しく言ってみましたが、リドリーストーリーに仮託して何かを主張しようという手法は『氷菓』の手法と似ているなと。
アニメはいかがなものかと思いながらも、作品の組み立て方のうまい作家です。
時代設定がバブル後ということもあり、報われなさが半端ないのですが、そこは米澤穂信らしさといえるでしょう。


わが子を「メシが食える大人」に育てる (ファミリー新書)

わが子を「メシが食える大人」に育てる (ファミリー新書)

筆者の論旨は「きちんとしたオトナを作るためには小さい頃にしっかりさせなあかん」。
分かるんですけど、となると、結局、今まで放置された若者達は無視ですか。
彼らこそどうにかしなければならないんじゃないでしょうか。


もちろん、本書はそういうオトナを作らないための方法ですが、話の流れとしては今までの「ダメな」若者は切り捨てられている気がします。
ここでは親の役割が結構重要と言いながらも、これから親になるのは、その「ダメな」若者なのに。
彼らを変えないと、子ども達も変わらないでしょう。


と、思ってみたり。