*ネタバレはありませんが、ネタが推測できる文言が何度か出てきます。ご注意ください。
- 作者: 長沢樹,青山裕企
- 出版社/メーカー: 角川書店(角川グループパブリッシング)
- 発売日: 2011/09/26
- メディア: 単行本
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なるほど、こういう手で来るのか、という展開でした。
叙述トリックの典型的なスタイルですが、人は先入観を持つと、なかなか見抜けないものです。
被害者の女性もレズビアンと思っていたのですが……。
作中のトリック自体はそんなに奇抜なものではなく、むしろ、それでいいの、というものでした。
キャラはなかなか作り込まれていて、面白かったのですが、最後、全部ヒカル君にもっていかれましたね。
このまま、シリーズ化してしまいそうな勢いですが、そのつもりなんでしょうか。
ビブリア古書堂の事件手帖―栞子さんと奇妙な客人たち (メディアワークス文庫)
- 作者: 三上延,越島はぐ
- 出版社/メーカー: アスキーメディアワークス
- 発売日: 2011/03/25
- メディア: 文庫
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……その通りでした。
発想やストーリーは面白かったですね。
多分、それ自体は普通の大衆小説と遜色がないくらい。
ただ、いかんせん密度が薄い。
ライトノベル出身の作家に見られる現象ですが、発想やネタは面白くても、それを支える文章密度が薄いために、軽い味になってしまうことです。
今回もまさにそう。
登場人物の書き込みも薄いし、ストーリーに対する書き込みも薄い。
全体的に薄味になってしまっています。
せっかく、面白いネタなのだから、もっと描き方を考えれば、もっと面白いものになるんですが。
あと関係ないですが、話自体が『落穂拾ひ・聖アンゼルセン』じゃないですか。
そんなうまい具合に、美人で巨乳の、引っ込み思案な文学少女はいませんって(ツッコミ)。