- 作者: 白戸圭一
- 出版社/メーカー: 筑摩書房
- 発売日: 2011/04/07
- メディア: 単行本
- クリック: 28回
- この商品を含むブログ (27件) を見る
日本にとってはなじみの薄い国々ばかりです。
しかし、21世紀以降、にわかに注目を集めている大陸でもあります。
私たちは南アフリカ共和国のワールドカップで注目しましたが、世界は資源大陸として注目しています。
ですが、私たち日本人はいまだ「未開の大陸」として認識してます。
そのアフリカへの「まなざし」を変えようというのが本作です。
なんですが、いきなりほぼ一章費やして「あいのり」の嘘をあげつらわなくても。
確かに、アフリカのイメージを利用した嘘ですが、所詮、バラエティーなんで、嘘に決まっています。それは見る側のメディアリテラシーの問題でしょう。
正直、ここまで避難しなくてもいい気が(メディアの嘘を論じるなら別ですが)。
別に、アダモちゃんでもいいんじゃないでしょうか。
ただし、後半アフリカへのイメージを変えることになります。
終章でアフリカから学ぶところはあるのか、という問いを投げかけていますが、まさに正鵠を射ています。
どんな社会にもよい点と悪い点があります。
日本は経済的に豊かかも知れないが、精神的には追い込まれている一方で、アフリカは相互扶助が存在する社会です。
もちろん、アフリカのような社会になれ、というのは無理がありますが、学ぶ的ものがあります。
そういう点で、本書はアフリカへの意識を変える一冊となるでしょう。