- 作者: 久保憂希也
- 出版社/メーカー: 大和書房
- 発売日: 2010/09/09
- メディア: 単行本
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- 作者: 恩田陸
- 出版社/メーカー: 文藝春秋
- 発売日: 2010/11/10
- メディア: 文庫
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直感的に正しいと思っていることが実は正しくないことがよくあります。
「50人に1人が無料」は当たる人にとっては得かも知れませんが、店側から見ると「2%割引」にすぎません。今日日、半額が当たり前になっている世の中で、2%割引なんて店からすれば微々たるものです。それでも10%割引よりも高い効果が得られます。
そういう数字のマジックは至る所にあります。
そういうことを考える力を身につけるためには、数字に強くなる必要があります。
『数字力の教科書』はまさに、その基本を説明した良書と言えます。
『放課後探偵団』の鵜林伸也「ボールがない」には脱帽です。
たった高校野球部のボール探しが、これだけのミステリになるとは。著者は第20回鮎川哲也賞を惜しくも逃したものの、来年デビューをする予定の作家です。
これだけのストーリーを作れる作家はそうそういません。今後が楽しみな作家です。
一押しですね。
もう一人、相沢沙呼「恋のおまじないのチンク・ア・チンク」もよかった。
『午前零時のサンドリオン』で作家デビューを果たしていますが、この作品、『虐殺器官』同様買おうか迷っていた作品でした。
まさか、こんなに面白いなんて。これは買いです。
もう一人梓崎優もよかったです。
甘酸っぱい青春小説なのだけど、切なさもこみ上げてくる。
やばいですね。また読むべき作家が増えました。
似鳥鶏も含め、ミステリは80'sが面白いですね。
『木漏れ日に泳ぐ魚』は恩田陸っぽく、また演劇っぽくもありました。
二人芝居を見ているような。
これを芝居にしたら面白いんじゃないかな、とも思います。
たぶん、それを考えて解説を鴻上尚史にしたのでしょうが、狙ってかまったくその点に触れていない鴻上氏。
あえて外したのか、空気が読めないのか。
まあ、作品が面白いんで、いいんですが。