活字中毒の溺れる様の記

これは、よくいる活字中毒者が溺れ死ぬまでの記録である……なわけない(笑)

だって、ほしいんだもの

花と奥たん 1 (ビッグコミックススペシャル)

花と奥たん 1 (ビッグコミックススペシャル)

ももんち (ビッグコミックススペシャル)

ももんち (ビッグコミックススペシャル)

見た瞬間、即レジへ。
相変わらずダメ人間だと思います。


いえ、ダメ人間なワケじゃないです。面白いものに目がないだけなんですっ。


と自分でフォロー入れるのもいかがなものかと。


高橋しん冬目景はやはり面白いですね。
高橋しんは『最終兵器彼女。』以降、世界の終わり系の話ばかりですが。


今回の『花と奥たん』もまた、終末系? な話です。
突然、都心に植物が繁茂し、人の住めない土地になってしまった東京。その東京で帰ってこない夫を待つ妻たち。
その一人である奥たんの物語。


……というのが概要ですが、まあ、そこは高橋しん。ほのぼの系です。


しかし、高橋しんを見ていると、やはりモチーフだけでは作品は決定しないと、つくづく感じます。
山手線内が植物に覆われるというモチーフ自体は『シャングリ・ラ』です。
しかし、あちらはSFというかファンタジーというか、その上に建造物を建て、それが物語を加速させるわけですが。


帰ってこない夫を待つ妻というモチーフは『おしまいの日』です。
こちらは妄想系で、ただひたすら「夫はどうして帰ってこないのか」を悩み、狂っていく物語です。


同じモチーフなのに、こうも違います。
もちろん、そのモチーフだけではないのですが、他の作品を見ると似てくる部分も多く見受けられます。
そこは作家の腕の見せ所なのかなと。


しかし、冬目景は次々と作品を広げる前に、『イエスタデーをうたって』とか『幻影博覧会』とか『ACONY』とかとかとか、進めていただきたいものです。