- 作者: 宮本福助
- 出版社/メーカー: 講談社
- 発売日: 2008/07/25
- メディア: コミック
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相変わらず宮本さんの作品は破天荒です。
ストーリー自体は荒唐無稽だが、その荒唐無稽さが面白い。
この作家の面白さは老人の元気さでしょう。
『拝み屋横丁顛末記』でもそうですが、老人集団がはちゃめちゃに引っかき回します。
それに振り回される大人たちという構図がファンにはたまらないでしょう。
この作品も父親が死んで、その遺産を巡ってこども達がどたばたする物語です。
一億を残したものの、遺産分配はダーツで決めさせられるし、次々と父親の黒歴史が暴かれるし、こどもからしたら踏んだり蹴ったりです。
しかし、それがどこか心地よい。
宮本福助の作品は、その悲喜劇に嫌みがないところがよいところです。
父親の破天荒さに振り回されながらも(死後も)、それでもそこに嫌みがないところが面白い。
宮本福助を知らなかった人には、ぜひとも薦めたい作品です。
もっとも、美男子も美少女も出ないどころか、オヤジとじいさんしか出ないので、その辺は期待できませんが(苦笑)。