- 作者: ジャンコルミエ,太田昌国,Jean Cormier,松永りえ
- 出版社/メーカー: 創元社
- 発売日: 2004/12
- メディア: 単行本
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いわずと知れたチェ・ゲバラ。
彼はキューバ革命にカストロとともに多大なる貢献をします。
本書はフランスのジャーナリストが書いた伝記を邦訳したものです。
ゲバラは今もなお人気の高い革命家です。
実際、世代ではない若い人が彼の顔をプリントしたTシャツを着るほどです(その人が社会主義者というわけではありませんが)。
どうして彼がこんなにも人気があるのでしょうか。
その一つには、彼の生き方にあります。
彼の生き方はジャンヌ・ダルクにも似ています。当初は懐疑的だった人々も、彼女の思想に感銘し、パリを奪還するまでは英雄でした。
ゲバラもまた、革命までは英雄でした。しかし、実際の政府運営では理想主義のために、政府首脳陣から、また共産主義の牙城であるソ連から疎まれました。そして、いられないと感じた彼は別の地域の革命へと向かいます。
しかし、そこでの革命はことごとく失敗します。キューバとは状況が違うからです。様々な戦地を転戦し、ついにボリビアで彼は倒れます。
そのヒロイックさが多くの人に共感を与えるのでしょう。
その意味で彼は英雄だし、いまだ人気があるのでしょう。