活字中毒の溺れる様の記

これは、よくいる活字中毒者が溺れ死ぬまでの記録である……なわけない(笑)

最近の若い者はっ

なんて言うと、随分歳をとったと言われてしまいますね。
今日のテーマはティーンエイジャーについて。


彼らはものすごく世界が狭い。
だからといって、我々の知る世界が広いのではなく、彼らの世界観は自分がいる世界、以上。なのです。
私も自分の世界は狭いと思いますが、それでも自分の知る世界のほかに世界があるのだと理解しています。ぼんやりとですが、自分の世界の外に空白地帯が存在します。しかし、彼らは自分の世界の外に何もないのです。
だから、我々(20代以降すべて)の言葉を聞かない。理解できないのです。我々の言葉や存在は遠い存在で、自分の世界に存在しないのです。もちろん聞く部分もありますが、それは即物的な部分であったり、彼らのレベルまで下がった言葉です。


一方、彼らは先輩の言葉は聞きます。
それは、先輩は直近の世界で、自分の世界の内側だからです。
だから、我々がいくら「受験に100%はない。早慶を受ける人間でも日東駒専が落ちる可能性はある」といっても、先輩が「受験なんて楽勝だよ」という言葉に従う。世界の内側にいる存在であると同時に、自分に都合がよい言葉だからです。
そのために、我々が最初から「センター利用で滑り止めを受けなさい」と指導してきても、「そんなの受験料の無駄」と言ったり、あまつさえ受けなかったりします。しかし、実際にセンター利用で滑り止めを受かった生徒は「受けておいてよかった」と言うし、最初はあれだけ早慶しか受けないといった子も、受験が目の前になると日東駒専を受け始めました(一方で、かたくなに受けない子もいますが。そういった子は上位生に見られます←つまり、プライドが高い)。


いや、いいのよ。貴方の行きたい大学に行きなさい。
でもね、そのために滑り止めに受からないと、安心できないでしょう。背水の陣? ありえません。死ぬ覚悟も一生懸命やる覚悟もしたことのない子ができるわけありません。第一、根性論は嫌いです。
何事も計画性と戦略です。
どうして、滑り止めをそんなに嫌がるのでしょう。行け、とは言っていません。そこしか受かっていなくても、蹴っていいですよ。ただ、最初から選択肢をなくす行為はやめて下さい。それは自分で自分の首を絞める行為です。


確かに、我々の言葉が100%正しいとは思いません。ですが、少なくとも彼らより10年も20年も長く生きている存在なのですから、そこには何かしらの事実があるわけです。そこに気付いて欲しい。
彼らはいつも正しいか/間違っているか、いいか/悪いかでしか判断しません。
まさにデジタル世代。
もっとも、今のデジタルは2進法ではなく16進法なので、相当古いデジタルですが(苦笑)。


今の10代には、我々の言葉をすべて鵜呑みにするのではなく、自分の中で咀嚼して欲しい。
なぜ、我々がこんなことを言うのか、それは今の時代に合っているのか、自分にできることなのか、同世代が言うことと比較して妥当性があるのか、あるいは同世代の言葉は妥当なのか。
そういった判断材料としてほしいわけです。
我々はデータの一つでしかない。
そのデータを多く集めて、判断する能力を養って欲しいのです。今の若い世代には、それがないのです。


難関国公立や早慶上智を狙う生徒ですら、それがないのですから、MARCHそれ以下を狙う生徒は言わずもがな。
まず、自分の世界が狭く、ほかに世界があることから認識しましょう!