活字中毒の溺れる様の記

これは、よくいる活字中毒者が溺れ死ぬまでの記録である……なわけない(笑)

久しぶりの演劇

モナカ興業#4「不安な人間はなにするか分からない」


上記の舞台を見に行きました。
上野小劇場で公演していた千秋楽で見ました。


まず感想から。
全体的なクォリティが高かったです。役者のレベルも高く、間の使い方もうまかったですね。舞台装置そのものも手が込んでいました。それに機材も高そうでした(笑)。
内容はいわゆる不条理劇で、何度も繰り返すコタツのシーンは秀逸でしたね。ただ、いまいち日常シーンと不条理シーンの違いが明確ではなかったように思います。
効果的だな、と思ったのは、冒頭のブルーシートをスクリーンに影が映る箇所でした。影だけが動いていて、音が聞こえる。これは非常に面白かったです。ただ、同時に演出として面白いな、と思ったのはそこだけですが。

一番面白かった役者は木下役ですね。きちんと独自の雰囲気を持っていて、それが舞台に乗っかっていました。


クォリティは高かったのですが、全体の構成や舞台もしっかり作られているのですが、驚きがないんですよね。
これはモナカ興業だけに言えることではなく、様々なものに言えます。
クォリティが高いのに、驚きがない。だから、面白いのだけれど、印象に残らない。次も見に行きたいとは思うけど、絶対に行きたい、とまでは思わないのです。


この問題は演劇・映画などすべてに共通する事項だと思います。