活字中毒の溺れる様の記

これは、よくいる活字中毒者が溺れ死ぬまでの記録である……なわけない(笑)

アメノサカイ

雨が降っていました。
時折止んだり、また降ったり。
突然、目の前から雨が迫ってきました。いえ、ちょうど雨の境にいたのです。最初は遠くが煙ったように見づらいだけだったのですが、すぐに道路が雨に濡れて、それが近づいてきました。


その境を見たとき、「異界」というイメージが頭を過ぎりました。
あちら側とこちら側。
境界とはこういうことを言うのだ、と実感。


しかし、人間はなぜ、境界を作って異界を封じ込めながら、異界に憧れるのでしょう。小松和彦『神隠しと日本人』を読むと、その理由を小松氏が見事に解き明かしています。
もはや、日本に「異界」は存在しないというのに、それでも人間は異界を欲するのでしょうか。
ある意味、ピーターパン症候群でしょうか。